塗料の違い
塗料の違い
『塗料』といっても多くの種類、性質があります。塗料の種類は、別の項で説明するとして、根本的に何が違うかというと以下の3の違いを更に再分化,明確化したのが分類となります。
塗料の原料の種類
塗料は、『樹脂』、『顔料』、『添加剤』、『溶剤』よりできており、これらが異なれば、違う性格を持つ塗料となります。
各々の働きは別項でお話ししますが、大まかに働きを分類すると、『樹脂』はベースとなる主成分、『顔料』はその塗料の特徴を作る、『添加剤』は、塗料自身を保護、使いやすくする、『溶剤』は塗料を塗膜として素地に接着する 事です。
配合比
塗料の成分が同じでも、その配合比が異なる場合は性質が異なってきます。油性塗料の場合、乾燥剤の割合を多くすれば乾燥が早くなりますが、
むやみに増やしても実際の乾燥が早くなるとは限りません。
特に混合比が重要な塗料は、『2液性塗料』です。これは、『主液』、『硬化剤』よりなっており、主液が多過ぎると固まらず、硬化剤が多過ぎると塗装途中で固まってしまいますので、規定量を正確に守る必要があるのです。
塗料費を下げるために、悪質な塗装業者は塗料を規定量以上の溶剤で薄める事があります。これをすることにより、塗膜が薄くなり耐久性が悪くなり、剥がれ 等の塗装不良の原因になります。
乾燥、硬化の条件
塗料が硬くなり、手で触っても塗料が付かなくなることを、塗料が乾く、固まる と一般的に呼ばれています。 専門的には、この固まり形には大きく2つの種類があります。物理的成膜と化学的成膜です。
物理的成膜とは、塗料中の『溶剤』が蒸発することによる硬化、乾燥による硬化です。もう一方は、塗料に含まれる分子同士が時間の経過と共にか科学的に結合する硬化です。
もちろん、自然環境の温度、湿度によっても固まる速度は異なってきますが、ここでは関係ないので割愛いたします。