塗装面積の求め方
塗装面積の求め方
塗装工事をしようとする場合、まず『予算』を決めることより始まります。そして、そのために必要なことは『塗装面積の把握』です。
お手元に図面があっても外壁や屋根の面積を算出するようには作られていないので、概算とはいえなかなか計算が面倒なものです。
ここでは、本当の概算ですが塗装面積を算出する方法をお教えします。
外壁
最近では、タイル張りのマンションも増えてきましたが、塗装を要するマンションの場合、正確な数値を出す場合は開口部といういわゆる窓などの外壁に接して外壁でない部分を引いて算出しなければなりません。
概算で外壁面積を求める時に知っておくと便利なことは、
1)一階あたりの高さはおおよそ3m
2)開口部は外壁の約20%
概略外壁面積=外周の長さ(m)×3(高さ)×0.8(開口部を除く)これで大きな誤差なく外壁面積を出すことができます。
例えば、右図のようなマンションがあったとします。これの概略外壁面積は以下のように求めることができます。
概略外壁面積(㎡)=(2×A+2×B)×C×0.8
意外と簡単に出ますね!
木造住宅の場合は、外壁の形状がマンションより複雑なので少し計算が煩雑にはなりますが、基本は同様です。
屋根(屋上)
アパートの屋上は、大概は平坦なので床面積を算出することは比較的簡単です。
ただ、なかには木造住宅の屋根のように勾配が付いている場合があります。この時は、以下のように算出することができます。
木造の屋根面積の求め方を例に解説していきます。ここで、注意を払わなければならないことは、『勾配により屋根面積が大きく異なること』です。ここでは、直接関係はないのですが傾きが急な場合、足場を屋根にも掛けなければならないため費用が割高になる可能性があることを覚えておいてください。
木造の一戸建ての場合、概略は床面積に1.3を乗じて算出できます。もちろん屋根の形状、傾きによっても様々であり本当の概算でしかありません。 もう少し、精度よく出したい場合は『三平方の定理』を使って算出する方法があります。
下図のように、求めたいCはaとbがわかれば求めることができます。
数社の塗装業者に現地調査をしてもらい、見積もりを出してもらうとそれぞれが塗装する面積が異なる場合があります。あまりに異なる場合には、どのように算出したかを確認する事をお勧めします。
理論は、上記のとおりです。それを、実践で使うためには少し工夫が必要です。その理由は室内の寸法は図面で見ることができますが、それはDの寸法に過ぎず、Eを加えないとCは算出できないからです。
家を半分に切って考えていきます。理論では、A、B、Cの関係はわかりましたが、肝心のCの寸法がわかりません。それはEの軒の寸法がわからないためです。室内の寸法Dは室内幅を半分にすれば求めることができます。Eは概略で0.5mとすれば、大きな誤差はありません。
よって、C=室内幅/2+0.5mで求めることができます。これを使ってAを求めることができます。
勾配
上記はBが分かっているという前提です。ただ、図面にない場合があります。その代わりに、小さな直角三角形に横方向に10、縦方向に3又は4といった記号があることがあります。
これは勾配を示しており、5は五寸勾配、6は六寸勾配と呼ばれています。これにより、Bが不明な場合でもBを室内幅の半分のDと0.5mを足したCよりBを算出することができます。
例えば、室内幅が7m、奥行き10m、6寸勾配の時の屋根の概算面積を求める場合、C=(7/2)+0.5=4
10:6=4:X X=2.4 図でいうBが2.4mとなります
これにより、√(2.4X2.4+4X4)=4.66
図でいうAが算出できます。 奥行きが10mですが、奥方向、手前方向に軒が0.5mずつあるので、これに1mを加え11m、これに4.66を掛けると51.26㎡となる。又これは、屋根の片側だけであるのでこれを2倍する必要がある。 51.26 X 2=102.52、約103㎡
このように計算できます。 屋根の形状が複雑な場合は、部分部分に分けてこれを行い、最後に合算することで大まかな屋根面積を算出することができます。
【POINT】
現地調査をしないでの概算見積は塗装面積が異なる場合、1㎡当たりの価格で比較すること
・・今までは、割と正確に図る方法ですが、本当に大雑把な面積の出し方があります。それは、総床面積と外壁+屋根の面積がほぼ等しいことを利用した、総床面積による算出です。
コロンブスの卵のようですが、本当に近い値になるのです。数学者ではないので、その証明はできませんが・・・
概略価格を出すときに、役立ちますので試してみてください。、
数社の塗装業者に現地調査をしてもらい、見積もりを出してもらうとそれぞれが塗装する面積が異なる場合があります。あまりに異なる場合には、どのように算出したかを確認する事をお勧めします。
理論は、上記のとおりです。それを、実践で使うためには少し工夫が必要です。その理由は室内の寸法は図面で見ることができますが、それはDの寸法に過ぎず、Eを加えないとCは算出できないからです。
家を半分に切って考えていきます。理論では、A、B、Cの関係はわかりましたが、肝心のCの寸法がわかりません。それはEの軒の寸法がわからないためです。室内の寸法Dは室内幅を半分にすれば求めることができます。Eは概略で0.5mとすれば、大きな誤差はありません。
よって、C=室内幅/2+0.5mで求めることができます。これを使ってAを求めることができます。