管理費削減
大規模修繕費用を捻出する管理費削減6つの方法とは
その1 エレベーターの定期点検回数の削減
あなたのマンションにエレベーターがあると思いますが、そのエレベーターのメンテナンス会社とのメンテナンスの内容をよく確認することをお勧めします。
通常新築分譲時、分譲会社(デベロッパー)は、エレベーターメーカーより1基9人乗りのエレベーター、定価約1,500万円のものを500万円で購入して設置しています。 大幅なディスカウントは設置後の割高なメンテナンスで費用回収を狙っているからです。
そして、エレベーターメーカーは、傘下のメンテナンス会社に管理組合さんと割高なメンテナンス契約を結ばせ、毎月点検を行っています。実は、エレベーターというのは、世界一安全な乗り物で、特にマンションでは毎月は点検する必要がないのです。
多くの場合は、ロープ式エレベーターで3本のロープで作動しており、1本でも動作ができるように設計されています。 そして、万が一3本共切れてしまった場合は、ブレーキが掛かり落下を防止する働きになっています。(正確には、定格速度の1.4倍でブレーキが掛かります。)
更に、ブレーキが故障してもエレベーターの上下する縦溝の最下部には万が一の落下に備えてのクッションがあるのです。これが、世界一安全な乗り物と言われる所以です。
エレベーターは1日10時間で20年間動くように設計されています。商業ビルは、営業時間中、休みなく使われていますが、マンションはこれの約1/10の利用率と言われています。
50戸に1基が平均的な設置率ですので、1戸4人、1日2回利用、1回30秒、1日にわずか3.3時間しか使いません。 これは、全員が1人ずつ乗車して、1Fから最上階までエレベーターを使ったという最大の場合です。
実際には、皆が1Fより最上階まで使うわけではありませんし、1人で占有するわけではありませんので、その利用時間は大幅に少ない事が予想されます。
これで、毎月約7万円の点検費用を掛けています。通常年4回程度の点検で十分なのです。この費用は、あなたの毎月の管理費より支払われています。
過剰品質の毎月点検を3カ月に1回に変更することで
7万円 X 8回分 =56万円 年間56万円黙って削減できます。これが10年間では560万円、エレベーターが2基の場合は、この2倍の1,120万円の削減になります
よろしければ、以下のサイトも参考になりますのでご覧になったらいかがでしょうか?
http://bit.ly/mKBOvA 、http://bit.ly/kyd3pW
その2:エレベーターの契約方式の変更
あなたのマンションにエレベーターがあると思いますが、そのエレベーターのメンテナンス会社とのメンテナンスの内容をよく確認することをお勧めします。
エレベーターメーカーは、傘下のメンテナンス会社に管理組合さんとメンテナンス契約を結ばせ、割高なメンテナンスを行なっています。メンテナンスの方式には、大きく分けて『FM(フルメンテナンス)契約』と『POG(パーツ・オイル・グリース)契約』があります。
『FM契約』とは、点検の結果異常があれば、消耗部品を含むすべての部品の交換する費用を含めた契約のことです。 至れり尽くせりの契約なのですが、高価なことが欠点です。
『POG契約』とは、パーツ・オイル・グリースの頭文字を取ってこのように呼ばれており、その名前の示す通り、点検して契約している消耗部品の取り換えだけを行なう契約です。この他の部品に関しては、別途有償で対応する方式です。
新築分譲時の契約方式は、ほぼ『FM契約』です。 その1でも申し上げました通りです。マンションのエレベーターの利用率は商業利用と比べ著しく少ないので消耗も少ないのです。特に統計上新築より10年間は、ほぼ故障しません。
賢い管理組合さんは、ほとんど故障のない10年までは『POG契約』、10年をすぐたくらいより『FM契約』に置き換えを行なうことで無理なく管理費を節約しています。
メンテナンス契約の方式変更で、1基、10年間で約500万円、無理なく節約できます。
その3 エレベーターのメンテナンス会社の変更
あなたのマンションにエレベーターがあると思いますが、そのエレベーターのメンテナンス会社とのメンテナンスの内容をよく確認することをお勧めします。
エレベーターメーカーは、傘下のメンテナンス会社に管理組合さんとメンテナンス契約を結ばせ、割高なメンテナンスを行なっています。メンテナンスは、エレベーター会社のグループ会社しかできないものではなく、独立系のメンテナンス会社でも対応可能です。
特殊なエレベーターは、メーカー系のメンテナンス会社でないとメンテナンスできない機種もありますが、マンションに設置されている機種はほとんどが汎用型の為、独立系のメンテナンス会社でもメンテナンスが可能です。
ただ、良い会社を選ぶことは簡単ではないかもしれません。
以下の項目を確認してから、メンテナンス会社を変更する事をお勧めします。
また、『独立系メンテナンス会社複数を交えた、競争入札』を持ちかけてメーカー系のメンテナンス会社のままに値引きを勝ち取るという手法もあります。
この場合、以下のチェックポイントをチェックすることをお勧めします。
【チェックポイント】
・保守担当者の経歴、経験(当該エレベーターメーカー出身ならなお安心)
・エレベーターメンテナンス会社のメンテナンス台数
・当該マンションの近所でのメンテナンス実績
・緊急時の出動拠点、当該マンションまでの到着の時間の確認
・遠隔集中監視センターの有無
・当該エレベーターの純正部品の在庫の有無
この方式で、品質はそのままに総経費を半額にすることに成功した管理組合さんもいらっしゃいます。
その4 機械式駐車場の点検回数の変更
あなたのマンションに機械式の駐車場がありますでしょうか。 設置時の相場は1パレット当たり100万円、100台の場合、1億円です。ただ、機械式駐車場のメーカーは赤字を覚悟で、非常に安い価格で分譲会社(デベロッパー)に納入しているようです。
分譲会社は、安い価格で施工できて助かりますし、メーカーは割高なメンテナンスで費用で費用回収するので両社はお互い持ちつ持たれるの関係なのです。
また、メーカーは20年に1回の更新時にまた使ってもらえれば、笑いが止まりません。 これらの費用は、すべて区分所有者の管理費、修繕積立金より拠出されるのです。
特に機械式駐車場で注意しなければいけない事が、2つあります。
1つ目は、毎月徴収する駐車料金をどこに充当するかということです。定期点検は『一般管理費』より拠出、修繕、更新は『修繕積立金』より拠出のため、各々3対7程度に按分するのが適当です。
全額を『一般管理費』に充当され、管理費の赤字分の穴埋めに使われているケースも多く見受けれれます。この場合、修繕積立金が積み立てられず修繕、更新の都度一時金の徴収となってしまうことです。
2つ目は、時間の経過とともに車を手放す人が多くなり、駐車料金が集まりにくくなることです。都心のマンションでは、20~30%の空きがあることが珍しくありません。また、外部への貸し出しは収益事業となってしまい、課税対象となるため実質的に行なうことができないことです。
そして、運営できなくなって撤去を行なおうとすると、今度は高額の撤去費用が発生した上に、駐車台数が大幅に減るため新たに駐車場を確保する必要となり、費用が発生、マンション内に駐車場を持てる人とそうでない人が出てくるため、紛争のネタにもなりかねないことです。
話を、管理費の削減に戻しますと、エレベーターの時と同じように点検回数が毎月では過剰ですので、毎月より3カ月に1回に変更する事により、メンテナンス費用を無理なく減らすことができます。
例えば、1台当たり月額¥2,500-の点検費用が掛っている場合、100台で毎月点検を行うと1年間では300万円も掛りますが、3カ月に1度の場合は100万円と年間200万円も経費を抑えることができます。
その5 機械式駐車場の点メンテナンス会社の変更
これも、エレベーターと同様ですがメーカー系のメンテナンス会社に独立系のメンテナンス会社を複数入れた競争入札を行ない、コストダウンを図ることが可能です。
エレベーターに比べ構造が複雑なため、独立系メンテナンス会社を選ぶ際は、実績等を良く確認した上で選ぶ必要があります。一般的に、エレベーターの独立系メンテナンス会社よりは会社数が少ない傾向にあります。
その6 業務発注先、頻度の変更
管理会社経由で業務を外部業者に出していたものを、管理組合が直発注する事、または、発注先、契約内容の変更することによる管理費の削減を図ることができます。
特に、効果が大きいものとしては、『清掃』があります。例えば、ワックス掛けの頻度を毎月より2カ月おきに変更、簡単な清掃には『清掃会社』より『シルバー人材センター』に変更など少しの手間で管理費を減らすことができます。
ここで注意しなくてはならないことは、『管理組合が業務を行なえば無料でできる』
という考え方を持たないことです。 これを行うために、当番制となり行う事になりますが、必ずといっていい程、『仕事の関係でできない』、『体が衰えてできない』何かと理由を付けてサボる(?)人が出てくるものです。
その穴埋めを他の方が行うことになりますが、『なぜ、●●さんはやらないで私だけやらなければいけないのか』という気持ちを持ち、いつの間にか当番制が崩壊するというパターンが多いためです。
こうなると『管理費の削減』が目的であったにも関わらず、これが達成できないだけでなく、人間関係をも壊してしまう可能性があるからです。
この他、消防設備の点検、警備、その他管理組合の収支報告書に記載されている支払い全てが見直しの対象になります。発注する業者を変えるだけで、月々の支払いが業務の質を落とすことなく、支払額のみ減らすことができる可能性があるのでぜひ、見直しをお勧めします。
これらで、節約した資金は『修繕積立金』に充当して来るべき『大規模修繕工事』
に備える事をお勧めします。 これを原資に『管理費を下げる』事はやめた方が無難です。下げるのは簡単ですが、上げるのはとても難しいからです。
次に、この資金を使った大規模修繕についてお話しします。
【無料プレゼント】『失敗しない大規模修繕計画マニュアル』
大規模修繕工事は、あなたのマンションの資産価値を保ち、長期にわたり快適に暮らすために必要不可欠の工事です。区分所有者が毎月支払っている『修繕積立金』を取り崩して行う、10年に1回の工事のため失敗は許されません。
通常、『専門家を雇い』、『専門家による建物診断(劣化診断)』、『専門家による長期修繕計画作成』、『仕様書作成』、『候補の業者を洗い出し』、『競争入札』、『施工業者の決定、『大規模修繕工事の施行』、『専門家による監理』の流れで進めてまいります。
どれも重要な工程なのですが、その中でも『専門家を雇う』、『大規模修繕工事業者の選定』は注意が必要です。ここを失敗すると、いくら完璧な計画を立てていても水の泡と化してしまう可能性が極めて大きいからです。
区分所有者が毎月積み立てる『修繕積立金』に管理費削減によっても生じた資金を
加えた資金で、大規模修繕工事に望むことになるのですが、この大規模修繕工事で肝となるのはなんといっても、『大規模修繕業者選び』です。
この点を中心に解説した『失敗しない大規模修繕計画マニュアル』を差し上げております。前回のご案内で請求をされなかった方は
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