塗装の欠陥 塗装中編
塗装の欠陥 塗装中 編
塗装の際に起こる欠陥 [#s37e4189]
塗装の欠陥と疑いを持たれた方は、このページで『CTRL+A』で全体を選択して『CTRL+F』で検索文字入力画面を出し、『塗料の種類名』(例:アクリル)を入力して検索をしてみてください。 どのような欠陥の名前か、どのような原因かを知ることができます。
タレ
現象
垂直面に塗られた塗料が流動して塗膜に不均一なシマやタマリを生じる事
原因
●シンナーの蒸発が遅い
●厚く塗りすぎ
●塗料の粘度が低すぎる
●気温が低すぎる
予防法
●蒸発の早いシンナーを使う
●指定膜厚に塗る
手直し方法
乾燥後、研ぎ落として再塗装する
欠陥を生じやすい塗料
合成樹脂ペイント、焼き付け型アルミアルキド樹脂塗料、熱硬化型アクリル樹脂、比重が大きく乾燥の遅い塗料
はじき、へこみ
現象
塗料が均一に付着しないのではじき模様になることをはじき、噴火口の様になることをへこみという
原因
●グリース、油、石けん、水、ゴミの残存
●シリコンワックスの付着
●異種塗料のスプレーダスト
●マスキングテープの接着剤の残存
●下の塗膜が固く平滑過ぎる
予防法
●素手や汚れた手袋、ウエスの使用を避ける
●近くでシリコン系物質を使用しない
●異種塗料を近くで塗装しない
●塗料用シンナーで拭く
●研磨紙を掛ける
手直し方法
乾燥後ペーパーで研いで十分溶剤拭きした後再塗装する
欠陥を生じやすい塗料
エポキシ樹脂系塗料、アクリル系塗料、アルミアルキド樹脂系塗料、ウレタン樹脂
ぶつ
現象
塗面が平滑とならないで小さなブツブツが全面又は部分的に生じる。超微細なブツブツは全面に生じるつや引きと間違うことがある
原因
●塗料の濾過不足
●珍談している塗料の攪拌部速
●ドラム容器内のゴミ
予防法
●被塗面のエアーブロータクラックの拭きを十分に行う
●塗料の濾過を十分に行う
●攪拌を十分に行う
●ドラムの清掃を十分に行う
手直し方法
●ペーパー研ぎしてコンパウンドで磨く
●ひどい場合は、ペーパーで研ぎ落として再塗装する
欠陥が生じやすい塗料
合成調合ペイント、各種メタリック塗料、アルミアルキド塗料、自動車上塗り用塗料
ゆず肌
現象
塗料を吹き付けた時、平滑な塗面にならないで、ゆず肌状のでこぼこを生じる
原因
●シンナーの蒸発が早すぎる
●塗料の粘度が高い
●膜厚の不足
●気温が高過ぎる
●被塗物が熱せられていり
予防法
●ノンフラッシングシンナーを添加する
●被塗物の温度を50℃以下にする
手直し方法
●軽い場合は、ペーパー掛けた後コンパウンドおよぶつや出し剤で磨く
●ひどい場合、ペーパー掛けして再塗装する
欠陥を起こしやすい塗料
●ラッカー系塗料、アミノアルキド系塗料、アクリル系塗料、粉体塗料
かぶり
現象
塗面が白くボケて初期の光沢が出ない
原因
●高湿度
●シンナーの蒸発が早すぎる
●被塗物が冷えすぎ
予防法
●塗装直後に被塗物を温める
●リターダ・ノンブラッシングシンナーを使う
手直し方法
リターダシンナー、ノンブラッシングシンナーを添加してブラッシング部分に吹きかける。ひどい場合は、塗り替えを行う。
欠陥を起こしやすい塗料
ラッカー系塗料、ウォッシュプライマー、その他超速乾性塗料
糸引き
現象
塗料を吹きつけた時、微粒化せず糸を引いた状態で塗着され塗面が糸状の模様となること
原因
●塗料の粘度が高い
●シンナーの溶解力が不足
予防策
●適正シンナーの使用
手直し方法
乾燥後、研ぎ落として再塗装する
欠陥を起こしやすい塗料
エポキシ樹脂系塗料、アクリル系塗料、塩化ビニル系塗料
メタリックムラ
現象
金属粉の流れによる塗面のむら
原因
●シンナーの蒸発が遅い
●塗料粘度が高い
●一度に厚く塗りすぎ
予防策
●適正シンナーの使用
●通常の吹き付け圧力より若干圧力を高くする
●薄く繰り返して塗る
手直し方法
研いだ後再塗装する
欠陥を生じやすい塗料
各種メタリック塗料、特にアミノアルキド樹脂に多い
刷毛め
現象
刷毛目及びローラーの跡が塗面に残る
原因
●塗料の流展性が悪い
●刷毛、ローラーが硬い
●気温が低い
予防策
●塗料を取り替える
●塗料にあった刷毛、ローラーを使う
手直し方法
研ぎ落として再塗装する
欠陥を生じやすい塗料
ラッカー系塗料、エマルション塗料
このような現象が見受けられた場合、直ちに塗装業者に対策を依頼しましょう。特に、『欠陥を生じやすい塗料』を使っている場合は気を付けましょう。